主成分:セツキシマブ(遺伝子組換え)(Cetuximab(genetical recombination))
●この薬の作用と効果について
がん細胞の増殖に関連する因子(EGFR:上皮細胞増殖因子受容体)を阻害することにより、がん細胞の増殖や分化を抑えます。
通常、EGFR陽性の大腸がん(結腸がん・直腸がん)や、頭頸部がんの治療に用いられます。
●用法・用量(この薬の使い方)
・通常、成人は週に1回、静脈内に点滴します。
・具体的な使用については医師にお尋ねください。
・この薬を点滴する前に、インフュージョン・リアクション(薬剤注入に伴う反応)を予防するための薬(抗ヒスタミン剤など)を使用します。
●生活上の注意
・注射の後、皮膚症状の発現や悪化を防ぐために、皮膚の清潔を心がけ、十分に保湿しましょう。
・入浴、シャワーのときにはぬるめのお湯を使い、長時間の入浴、シャワーは避けましょう。
入浴、シャワー後はできるだけ「早め」に、「十分」に保湿してください。
また、体を洗う時は低刺激のものを使用し、皮膚を強くこすらないよう優しく洗ってください。
・身につけるものは締め付けず、ゆったりとした衣類や靴を選ぶ、外出する時は十分な紫外線対策をするなど、皮膚への刺激をなるべく避けるようにしてください。
●この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)
主な副作用として、ざ瘡、皮膚乾燥、発疹、下痢、そう痒症、食欲不振、吐き気、疲労、粘膜の炎症、ざ瘡様皮膚炎、爪囲炎、口内炎などが報告されています。
このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。
●保管方法その他
・この薬は、製造工程においてウシ由来成分を使用しています。
現在までにこの薬の注射により伝達性海綿状脳症(TSE)が伝播したとの報告はありませんが、このリスクを完全に否定することはできません。
以上