●主成分:アルテプラーゼ(遺伝子組換え)(Alteplase(genetical recombination))
●この薬の作用と効果について
血管の中にできた血栓(血の塊)に特異的に吸着し、血栓を溶かす作用があります。
通常、急性心筋梗塞における冠動脈血栓(心臓を取り巻く血管の中にできた血栓)の溶解(発症後6時間以内)に用いられます。
●用法・用量(この薬の使い方)
•通常、静脈内に初めの1〜2分は急速に注入した後、残りを1時間かけて使用します。
•この薬を使用する前に、血栓を確認するため冠動脈造影が行われることがあります。
●生活上の注意
・この薬を使用したときは、心電図の測定を継続して行います
。
・この薬の使用により脳出血などの重篤な出血がおこることがありますので、出血を早期発見するために、この薬を使用中および使用後は血液検査を頻回に行います。
・この薬の使用により心臓を取り巻く血管にできた血栓が溶解し、再び血液が流れることにより、不整脈があらわれることがあります。
眼の前が暗くなる、胸痛などの症状があらわれた場合には、ただちに医師に連絡してください。
●この薬を使ったあと気をつけていただくこと(副作用)
主な副作用として、血尿、穿刺部位出血、歯肉出血、消化管出血、血腫、脳出血、出血傾向、皮下出血、血栓が溶解し再び血液が流れることに伴いあらわれる不整脈などが報告されています。このような症状に気づいたら、担当の医師または薬剤師に相談してください。
まれに下記のような症状があらわれ、[ ]内に示した副作用の初期症状である可能性があります。
このような場合には、使用をやめて、すぐに医師の診療を受けてください。
・片側の手足のまひ、黒色便、血の混じった痰[重篤な出血(脳出血、消化管出血、肺出血、後腹膜出血など)]
・頭痛、片側の手足のまひ、意識の低下[出血性脳梗塞、脳梗塞]
・冷や汗、息苦しい、じん麻疹[ショック、アナフィラキシー様症状]
・からだがだるい、息苦しい、息切れ[心破裂、心タンポナーデ]
・めまい、動悸、胸が痛む[重篤な不整脈(心室細動、心室頻拍など)]
以上